法定相続情報一覧図の作成・使用上の注意点-幕張・習志野ー司法書士

法定相続情報一覧図に関する注意点

法定相続情報一覧図

相続開始時(死亡日)が基準

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法定相続情報一覧図は、あくまでも、相続開始時(死亡日)における同順位の相続人を記載します。
←見本は、法務省HPにあります

 

重要なことは、「相続開始時」が基準だということです。

 

 

以下、A夫、B妻、C子、D子がいて、A夫が亡くなり、そのAについて相続手続を行う場合を検討してみます。

 

数次相続の場合

 

BCDの三人で、これから相続に関する諸手続に手をつけよう・・と思ってたところ、Cが死亡した場合

 

CにX妻とY子がいても、XとYは「相続開始時における」同順位の相続人ではないので、記載しないことになります。
Cの死亡年月日も記載しません。
通常の相続関係説明図とは異なりますので、注意が必要です。
法定相続情報一覧図は、あくまでも、「被相続人一人について一つ」作成します。

 

 

代襲相続の場合

 

ケース1とは異なり、Aが死亡する前にすでにCが死亡していた場合、Cの子であるYは、Cを代襲して相続人となります。
よって、法定相続情報一覧図には、Yを記載します。

 

この場合、
Cについては、「被代襲者c(〇年〇月〇日死亡)」
Yについては、「代襲者 Y」と記載します。

 

 

 

相続人の住所記載は任意

 

被相続人(亡くなった人)については、
 ① 氏名
 ② 生年月日
 ③ 最後の住所 (申出人の選択で、被相続人の最後の本籍も記載可能となりました (2018.04.01)
 ④ 死亡年月日
を記載します。

 

相続人については、
 ① 氏名
 ② 生年月日
 ③ 被相続人との続柄
を記載します。
ここで、相続人の住所を記載するかどうかは、この一覧図の使用目的によって判断します。
住所を記載しない場合は、住民票の添付も必要ありません。

 

千葉 幕張本郷駅 徒歩3分 こみや 司法書士 事務所

法定相続分、推定相続人の廃除、相続放棄は記載できません

推定相続人の廃除がある場合
その廃除された人のことは、法定相続情報一覧図には記載しません。

 

相続放棄した人がいる場合
その人の記載は、他の放棄していない相続人と同様の形式であり、その人が相続放棄した旨については記載しません。
(法定相続情報一覧図の写しの下部には、「相続放棄に関しては、本書面に記載されない。」と注意書きが印字)

 

この違いは、

 

1 推定相続人の廃除の旨は、戸籍に記載されている
2 相続放棄した旨は、戸籍に記載されていない
3 法定相続情報一覧図はあくまでも戸籍(の束)の代わり、
という点からきています。

 

 

法定相続情報一覧図は、戸籍の束の代わりなので、

 

この一覧図に 2分の1 などのような記載をすることはできません。
記載してしまったら、補正の連絡がきて、再提出することになるでしょう。

法定相続情報一覧図交付までにかかる日数

法定相続情報一覧図と所定の申出書を管轄法務局へ提出してから、一覧図の写しの交付がされるまでにどのくらいの日数がかかるのでしょうか?

 

「すみやかに」交付することとなっていますが、何日以内に、という公表はありません。
ただ、登記完了にかかる日数ほどはかからない、とのことです。
東京法務局における質疑応答では、不備が無い場合戸籍等提出されてから一週間以内の交付を目指しているようです。

 

「不動産登記申請(戸籍の束添付)」 と 「法定相続情報一覧図の保管及び交付の届出書(戸籍は登記申請援用)」を同時に提出した場合の法定相続情報一覧図の写しの交付は、登記完了まで待たなければならないようです。

 

まだ運用開始間もないので、現場もこちらもよくわからない、取扱いの特例も随時追加されていくことでしょう。

添付情報に関する特例はこちら

数次相続など一覧図に記載しない申出人の書き方

例えば、
亡祖父A その相続人である父Bも遺産分割協議前に死亡している場合で、そのBの子Cが亡祖父Aの法定相続情報一覧図の申出をすることもできます。
その場合、Aの法定相続情報一覧図の当事者にはCの記載はできません。

 

さて、ここで司法書士等の代理人が、この一覧図作成の依頼を受けた場合、
申出人Cの記載は具体的にどうすればよいでしょうか?

 

通常のケースでは、一覧図上の法定相続人の一人が申出人であることが多いので、その方のところに「(申出人)」と記載していますよね
でも
数次相続などで、一覧図上の法定相続人として申出人が記載されない場合は、
一覧外に(たとえば、作成者である司法書士等の記載の上あたりに)申出人の氏名のみを記載します。

 

具体的例としては
「 申出人 花野C子
  作成日 ○年○月○日
  作成者 千葉県千葉市花見川区幕張本郷五丁目3番4号第三小堺ビル205
       司法書士 小宮愛子 (職印)」

 

このように 申出人の氏名を記載するのみです。
ここで申出人Cの住所や○相続人Cなどの肩書を記載してしまうと、法務局より申出人の住所・肩書の削除差し替えを求められます。

 

同業者の方はご注意を。

届出法務局以外で再交付はできません

法定相続情報制度は、登記事項証明制度とは全く異なります。

 

こちらで作成した法定相続情報一覧図は、PDF化されて届出先の法務局で保管されます。

 

しかし、このPDFは、法務局のネットワーク上に保管されるわけではありません。

 

あくまでも届出先の法務局でのみ再交付の請求ができます。
他の法務局へ行っても、交付してもらえません。

法定相続情報一覧図 見本(記載例) 書式

法定相続情報一覧図の見本(記載例)、書式は、

 

法務局HPにあります。
たいていのケースはそちらのパターンにあてはまるものと思われます。
書式はエクセル形式のみで、ワード形式はありません。

 

我々が作成するときは、業務用ソフトがありますので作成にさほど手間はかかりませんが、
従来の相続関係説明図や家系図とは異なる記載要件のために、「図」形式の横線縦線の引き方を迷って貴重な時間を費やすぐらいなら、「列挙」形式で提出する方が良い場合もあります(列挙形式の見本も上記法務省HPに掲載されています)。ただし、兄妹相続の場合は別途注意が必要。

 

さらに、そもそも、この一覧図を使用しない、という選択の方がかえって負担がかからない、という方もいらっしゃると思われます。

 

この制度を利用すべきか、利用する場合は一覧「図」形式と「列挙」形式のいずれをとるかの判断は、
被相続人について戦火滅失を除いて戸籍一式を抜けることなく出生まで揃えられるか、揃えられない場合に不動産相続登記と同時に申出をするのか、相続人の状態(戸籍(国籍))、相続人順位、相続人数、相続財産、相続手続先件数・場所などにより、総合的に判断します。

なお、兄弟姉妹相続の場合に列挙形式をとった場合は、手続先で戸籍の一部の提出を求められることに注意が必要です。

千葉 幕張本郷駅 徒歩3分 こみや 司法書士 事務所

 

登記申請時の法定相続情報一覧図の取扱い

不動産の相続登記申請の添付書面として、「法定相続情報一覧図の写し(原本)」を添付した場合、
原本還付請求をすることができます。

 

ただ、無料で複数枚取得できますので、原本還付する機会は少ないかもしれません。

 

オンライン申請する際のPDF化添付に関しては、
従来どおり、「相続関係説明図」 のみをPDF添付することになるでしょう。

 

もし、「相続関係説明図」を添付せずに、
「法定相続情報一覧図」をPDF添付しようとするならば、これに「遺産分割協議書」もPDF化添付しなければならないでしょう。しかし、それは面倒なので、法定相続情報一覧図をコピーアレンジしてそこに相続、分割などの種別を記載してPDF添付することになりそうです。

 

 

法定相続情報一覧図に住所を記載してある場合、添付情報としての「住所を証する書面」たる住民票などの添付を省略できるようになりました(2018.04.01)。

 

 

取締役等が死亡した場合に行う退任登記の添付書面としても、一応利用できることになっています。原本還付請求もできます。
ただし、利用「できる」だけで、実際に、単純な役員退任登記申請に法定相続情報一覧図を使用することの是非については疑問が残ります。

 

法定相続情報一覧図の写しは、あくまでも「戸籍の束」と同じなので、死亡を証する書面として利用できるからといって、これまで戸籍の「束」を提出することのない場面(単なる住民票の除票等1枚で足りる場合)においての使用は、慎重になるべきではないでしょうか。

 

 

有効期限に注意

法定相続情報一覧図の写しを取得できたからといって、銀行での相続手続は安心できません。

 

一部の金融機関では有効期限(使用期限)を設けているからです。
「作成日より〇〇以内のもの」「記載の申出日から〇〇以内のもの」などの条件のことです。
*なお、一覧図の「発行日」から、ではなく、「作成日」又は「申出日」を基準とした期限となっています。

 

相続手続案内書に一覧図の有効期限を明記するケースは、従来型の出生まで遡る戸籍の束に発行日からの有効期限を明記していた金融機関にみうけられます。
このような銀行などの金融機関が設けた、法定相続情報一覧図の有効期限の記載は、あたかも右期限を過ぎた場合は一覧図の記載全体が無効のようなイメージを与えてしまっています。これは、窓口担当者が使用する手続案内書は、全ての戸籍パターンを包括的に説明しているにすぎないことが影響しています。
司法書士などが代理して手続を行う場合は、これを文字通りに受け止めたまま引き下がることは従来より無かったと思われますが、一般の方にとっては、不慣れな担当者に当たってしまうと負担となりかねない点です。

 

なお、不動産の相続登記においては、遺産分割協議書添付の印鑑証明書や戸籍等についての有効期限はありませんし、法定相続情報一覧図の写しこれ自体の有効期限もありません。

 

 

千葉市 海浜幕張駅からアクセスが便利な 幕張本郷駅 徒歩3分  こみや司法書士 事務所

 

相続税の申告書の添付書面として利用する場合の注意点

平成30年4月1日以後、相続税の申告書に添付する戸籍の束の代わりに、法定相続情報一覧図の写しを利用できるようになりました。
しかし、子の続柄が、実子又は養子のいずれであるかを明記したものに限定されています。
具体的には、戸籍の続柄の記載のように、「長男」「長女」「養子」・・・と一覧図に記載されている必要があります。
ちなみに、二番目の男子は、次男とタイプしがちですが 「二男」です。
また、図形式のみで列挙式は利用できません。

 

相続税申告においては、「被相続人に養子がある場合」にあたるかどうか、をまず判断して、法定相続情報一覧図を作成する必要があります。相続税法第15条、18条等

 

単に相続人の続柄を単に「子」と記載した一覧図は、相続登記にはそのまま利用できますが、相続税の申告には一覧図のみでは「被相続人に養子がある場合」の判断ができませんので、結局、それを判断する戸籍を添付して補完しなければならないでしょう。なお、養子と明記してもその者の戸籍謄抄本の提出は必要とのこと

 

つまり「被相続人に養子がある場合」は被相続人の養子である旨を、一覧図の続柄に記載すればそのあとの手続利用がスムーズになります。

 

兄弟姉妹相続の場合で相続人の中に養子がいる場合

「被相続人に養子がある場合」には該当しない。平元直資2-207追加、平17課資2-4改正

 

相続税申告に利用できる法定相続情報は、図形式のみで、文字羅列の列挙式は認められていません。

 

詳細は国税庁HPでご確認を。

年金手続にも利用できるようになりました

令和2年10月26日から、法定相続情報一覧図は、年金手続でも使えるようになりました。

 

よって、法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書も変更され、利用目的欄のチェック項目が増えました。
☐不動産登記 ☐預貯金の払戻し ☐相続税の申告 ☐年金等手続 ☐その他( )と変更されました。

 

 

 

金融機関での面倒な相続手続は、銀行出身司法書士小宮愛子へおまかせください。

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